釜石での国体はラグビー人生で最高に幸せな経験。 そして故郷・大分で実感した、古巣・神戸製鋼の充実。 | ラグビージャパン365

釜石での国体はラグビー人生で最高に幸せな経験。 そして故郷・大分で実感した、古巣・神戸製鋼の充実。

2016/10/20

解説●後藤翔太 文●大友信彦


記事作成後に、平尾誠二さんの訃報を聞きました。驚きと、ショックとで、言葉を失います。本当に残念です。心よりご冥福をお祈りいたします。


2019年のワールドカップにむけて、未来にむかっていくエネルギーを感じた。


こんにちは、翔太です。10月はあちこち飛び回っていました。6−7日は国体で初採用となった女子セブンズに、追手門学院VENUSが大阪府代表として出場することとなり、岩手県釜石市へ行きました。大会は準優勝。アルカスの選手中心の埼玉チームに0−26で完敗しました。埼玉は強かったです。オリンピック帰りの中村知春さん、桑井亜乃さん、竹内亜弥さん、みんな素晴らしいプレーを見せてくれました。うちの選手たちも本当に力を出していました。高校生から大学3年生までのチームだし、男子で言えば大学選手権のベスト4クラスのチームがチャンピオンのパナソニックにチャレンジするようなもの。本当にいい勉強になりました。

もうひとつ、釜石で行われた国体に参加できたことは素晴らしい経験でした。個人的に、伊藤剛臣さん、松原裕司さんと久しぶりに会えたのは嬉しかったこともありますが、何より素晴らしかったのは、試合のあった2日間、ずっと参加全チーム用に別々の応援歌を作って歌って応援してくれた釜石の小学生のみなさんです。釜石という町が、2019年のワールドカップに向けて、未来に向かっていくエネルギーをものすごく感じました。生きている人のエネルギー、温かさを感じたし、ここでワールドカップを成功させるんだ、そのためにまず国体を成功させるんだ、という強い気持ちを感じた、というかまる2日間、ずっと感じ続けることができた大会でした。

正直、これほど、行って良かったな、と感じる大会は初めてだったし、自分たちが頑張ってい良いプレーをする、それを見てもらえる喜びをこれほど感じたのも初めての経験でした。僕自身がそう感じたし、大会前に募金活動もしていった追手門の子たちにとっても、自分たちと現地の人たちの関係性を強く感じられたと思う。本当にたくさんの学びのある大会でした。

 

故郷・大分で神戸製鋼の充実ぶりを実感。神鋼の好調について解説


そして15-16日は、トップリーグの神戸製鋼-キヤノンをJスポーツで解説するために、大分へ行きました。大分は僕の故郷です。普段の解説では日帰りすることも多いのですが、今回は大分ラグビースクールの恩師だった上野先生のお宅に泊まらせていただいて、先生の息子さん娘さん、それぞれのお孫さんも一緒に楽しく食事をご馳走になりました。お孫さんたちも大分ラグビースクールに通っていて、試合当日は神戸製鋼の選手たちと一緒に記念写真を撮ってもらいました。今回はOBの特権を行使させてもらっちゃったわけですが、神戸の選手たちも、すごく喜んで協力してくれて、OBとして幸せを感じました。僕はけっこう言葉が激しい方だし、キャプテンのときもそうでないときも、チームの仲間とケンカみたいになることが多かったし、正直嫌われていると思っていたのですが、みんなすごく気さくに話しかけてくれて、なんか、嬉しいなあ、良い仲間がいたんだなあ、と思いました。みなさんの器の大きさに、心が洗われた思いです。

ということで、今回は、神戸製鋼について解説します。
今季の神戸製鋼は、開幕戦はNTTコムに27-17で勝ちましたが、あまり良い内容ではありませんでした。案の定、第2節はパナソニックに6-30で負け。この時点では、今シーズンはあまり期待できそうにないなあ、と思っていました。僕が在籍していた頃から、神戸製鋼は、シーズン途中で悪くなることはあっても、途中から良くなることってほとんどないチームでしたから。うまくいかないときに、立ち返るところが希薄というか、細部を芸術的に磨き上げることには力を注ぐけれど、全体的なバランスとか、目の前で起きていることに対してはうまく対応できなかったような気がします。

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